BloomsOfDarknessFall

ウラファジールの企て

ウラファジールでは、着々とアシュヴァルツ侵攻のための準備が進められていた。

侵攻に踏み切る決断をおこなった経緯にはいくつかあり、

アシュヴァルツが現在謎の生物兵器によって陥落され隣国として対応しなければならなくなったこと。

アシュヴァルツ駐在中の敵兵力がブルトナに向けて侵攻を開始し、現状のアシュヴァルツ国内の兵力は分散しているとの見方が強まったこと、

ブルトナにおける敵生物兵器への対応策がある程度見えてきたこと、

またかねてから欲しがっていた貿易国家リデステアを手に入れる絶好の機会だと国の首脳部がみなしたことが挙げられていた。

 

-ウラファジール 王宮の回廊にて-

ルーヤは、いつものように気だるい目つきで回廊を歩きながら呟いた。

「リデステアに侵攻するのか・・・。」

国の重役会合でリデステアへの侵攻の知らせをルーヤは聞かされてきたのだった。

「面倒なことになってきたな。何もかも面倒だ。」

「父上は何もわかっていないな。」

「戦おうとしている相手がどんな存在でどれほどの脅威なのかどうか。」

「神からの使徒を仮に倒せたとしても、神との対立は避けられず結局は破滅からは逃れられない。」

「みみっちい人間の営みとやらを、神様は綺麗に片付けてくれるってわけだ。」

「アレはその前兆だ。」

「もしもみんな破滅してしまうのであれば、できる限り楽にみんな消えてしまえばいいのにな。」

ルーヤはぼんやりと窓辺から空を見上げていた。